とき:1月26,27日、下り中潮
ところ:仙崎・平瀬〜西野浦・筏〜鶴見の波止場
『トンビに油揚げ?』
1月26日(土)午前2時到着。道中、楠本湾周辺の道路脇に鹿が出ていた。中には車が近付いてものんびり横切ってブレーキを踏むこと数回。西野浦トンネル手前にも鹿が、更に養殖場の横の崖にも鹿がいたのだった。
支度をしていると先週もお会いした顔見知りの筏常連お二人がやって来た。仮眠を取っている間に駐車場は満杯になり、午前4時、栄福丸(西野浦)で仙崎方面へ出発。シーズンの土曜日とあって瀬渡しは競争で沖磯に釣り客を渡して行く。我々の直ぐあとから別の瀬渡し船が迫っていた。湾を出て仙崎に向かった。船長の判断で、各自竿ケースだけ持って船長の見事な操船で次々に瀬着けしていった。ナンバー1、トンガリ、浦島・・・手前は先客が渡礁していたので一気に先に進む・・・浦島横、地磯、そして私はお二人さんと一緒に平バエに飛び降りた。降りて直ぐに竿ケースだけ持って岸の方を回って左側に移動した。スベリ、ハウス、カベ・・栄福丸は沖黒や地磯に行く客を残して、今度は残りの荷物を降ろしながら戻ってきた。荷下ろしには皆さんにお世話に成りました。とても協力的で、とても嬉しく有り難かった。
最初に竿ケースを持って向こう側に移動する時に、濡れた海苔に足をとられて転んでしまった。一瞬の事だったが、水溜りに足を突っ込んだが、幸いブーツの中まで水が入らなかったし、怪我もしなかった。
渡礁したのが満ち込みが始まって間も無くだった。風が北から吹き抜け月を流れる雲が覆っていた。周りに上がった釣り人達が電気ウキで仕掛けを作っていたが、私はそんな危険な賭けをする気はない。ここは初めて上がったので、足元の海がどうなっているのか全然分からない、ましてや風が横殴りで波シブキが舞う状況なのに、何で電気ウキで夜釣りスルネン!? っと一人悟知ていた。
夜が明けてきた、十分に辺りを見て回ってみたが、左のワンドから本流に引かせるのが本命ポイントだと思うが、マトモニ北風がぶち当たり、波シブキ襲ってきて、とても仕掛けを投入できる状況じゃなかった。とりあえず満ち込みで竿だし可能なのは正面から右寄りの、右のワンドからの押し出してくる流れの先と沖の流れだった。
寒波に水温が1℃以上下がったと推測して、満ち込みなら水温が高い筈だから活性が高いだろうと思い、3ヒロから半誘導で仕掛けを投入してみた。来た来たセンプー、こしゃくにもウキを引き込みやがった。4ヒロに深くしてみたら喰ってきた。だが彼奴は大きな沈み根の向こう側に隠れてしまった・・・ズリ、“ブチン!”大きな岩が正面、左そして右にあり、その隙間は狭い。そこを通して取り込むには可也の技と運が必要らしい。ズリ、ブッチンで2.5号のハリスが3回飛ばされた。
潮がたるんで来たので、食わせる位置を右に移して、いい位置でヒット、今度はイメージ通りに岩の隙間を抜き上げて40cmのクチブーゲット。その後、潮ドマリで休憩。沖合いを船が通るとその波で釣り座周辺まで波がかぶりヤバイ状態が続いた。下げ潮になってから右のサラシの先を攻めて36cmのクチブーを一枚追加したが、その後が続かなかった。棚を深くしながら探っていって、ようやくヒットしたのは赤ブダイ。満ちこみの夕マズメに夕凪になってくれれば本命ポイントでデカバンの入れ喰いが期待出来るのだが・・・と思いつつ3時の回収と見て2時半に納竿した。
帰りは一斉回収となり、仙崎、沖黒、地磯周りと次々に回収して行き、船上は足の踏み場も無い状態だった。西野浦釣りセンターに着いたら、常連の先生が何時もの様に竿出ししていた。私は上がって直ぐに筏に行き、何時もの様に先生の隣でゼンゴ釣りにかかった。すると先生が『でっかいマダイが上がっていたよ!。そこに大きなウロコが落ちているでしょう?』と言われて見ると正しく5kg前後のものと見られる大きなウロコが残されていた。船長に話を聞くと、釣ったのは熊本のS川さんで、65cmの真鯛。その他に55cmのチヌをゲットしたそうだ。真鯛は夕間詰めに二枚来たそうですが、大きいのはバラシタそうです。チヌは昼過ぎに沖黒から帰り筏で釣ったそうです。可也の達人ですね。それにしても・・・ウーん残念、 一日違いだったか。
さて、回収が終わった船長がS様から頂いたデカチヌを〆てお刺身を作ってくれた。先生と一緒にご馳走になったのだが、此れが絶品!適度の脂の乗り具合、腹身もコリコリで、マダイでも滅多にこの旨さは味わえないと舌づつみを打つ。そこに船長のお兄さんも加わり美味しく頂きました。S様、船長様ご馳走様でした!
二匹目のドジョウを期待して、夕マズメから竿を出すが・・・満ち込みなのに全くアタリが無いまま時間が過ぎる。腹ごしらえしてから、新しく買い直した電気ウキに変えてゴールデンタイムに突入。やがてゼンゴが釣れ出した。ゼンゴが餌を取っている間はマダイは喰わないとゼンゴを釣っては活かしクーラーに確保していった。満潮の潮ドマリから引き潮の始めに期待したが・・・ゼンゴが離れず、更に夜は更けていった。釣り方に工夫が必要だと考えている。次回はチョットコマセワークと棚取りに工夫をしてみようと考えながら、午前2時片付けをして先生にご挨拶をしようと車に行ったら、先生は爆睡中だった。
元気な22〜23cmのゼンゴを積んで鶴見の波止場に移動した。その時も、ぼんやりした月明かりの中に数頭の鹿を目撃。幸い深夜の事、港には誰もいなかった。ヤエンで泳がせするにはもってこいの状況だった。早速、道具を運び、第一投。泳がせている間に、折りたたみの椅子を出し、お湯を沸かしてカップラーメンと菓子パン、コーヒーを飲んで雲間からボンヤリ照らす月明かりの中、静かにアタリを待った。住み着いた野良猫が二匹、ニャーニャーとゼンゴをくれとせがんで鳴いていた。
やがてゆるゆるにしてあったドラッグがチリチリ音を立てて回り、最初のアタリが来た。竿を取ってジンワリ聞いてみるとクイークイーっと引きが伝わってくる。そのまま引かせて止まるまで待ってから、ゆっくりヤエンを用意し更に一時まってからヤエンを道糸にセットして竿を立てて頭上にかざしヤエンを走らせた。1,2,3,4,5,6・・・・20カウントしてから竿先を下げ、合わせをくれてから竿を立て、ズうーんという手ごたえの後ギューンギューンと竿先がしなる。マズマズの引き、それから慎重に糸を巻き手前に浮かせ、タモを頭の方から入れてフィニッシュ。衛藤さんに教わったとおりに出来たので、嬉しくなった。獲り込んで直ぐナイフを急所に刺して〆た。模様が消えて真っ白になった。此れも上手くいった。800gくらいだろうか、食べごろサイズである。
新しい大きいゼンゴを掛けて先程より湾口向きに斜目に投入して、ゼンゴが底に行くまで糸を送ってからドラッグをゆるゆるにして竿を置き、〆たモイカをクラーにしまった。熱いコーヒーを飲み、椅子に座ってうとうとしていたら、竿のずれる音と同時に、ジリジリジリーっと糸の出る音がして、ハッと我に返った。来たー!満ち込みで夜明け前、期待が高鳴る。竿で聞くとズシーンと先程より重量感のある引きが伝わってきた。彼奴は暫く走ってから止まったので、タイミングを計って慎重にヤエンを打ち込んでから合わせをくれた。それからまたギューンギューンギューンと強い引きで逃げる、ドラッグを滑らせたり、止めたりしながら寄せに掛かった、そのとき道糸がリールに絡まってしまった。テンションを掛けたまま絡まった糸をほぐした・・・”気持ちはあせるが、ヤエン用の黒いナイロン糸がなかなかほどけない”、5分ほど掛かってやっと解けた。幸い彼奴は乗ったままだ、美味しいゼンゴにかぶりついているのだろう。ゆっく〜り巻いて浮かせてみたら、うわーでかい!しかし大きなタモ網の中へすんなり収まってくれた。獲り込んで見たら・・・ゼンゴは既に食べつくされていたのだった。
間違いなくキロオーバーだ、私にとってはヤエンでの新記録。〆たあと早速デジカメに収めた。帰りにマツキ釣具で検量してもらったら1.24kgあった。それから、生き残っているゼンゴの中で一番元気な奴を投げ込んだ頃には夜が明け始めた。夜明けと同時に高校生らしい少年達が5人やってきて、先端の方に並んでゼンゴ釣りを始めた。彼らは手馴れた様子でサビキ仕掛けで次々にゼンゴを釣り上げていた。その様子を見ていると、竿先がギューン、ギューンと曲がりドラッグが滑りスプールが回って道糸が少しづつ出て行った。3杯目がヒットしたのだ。こいつは比較的簡単に寄ってきた。500〜600gくらいのモイカだった。
さて、ソロソロ最後の一投と思ってゼンゴを投げ込んだら、弱っているゼンゴが着水して潜る前にトンビがサーッと来てゼンゴをワシづかみにして山の方に飛んでいった。慌てて道糸を巻いてひっぱったら、幸運にも針が外れて・・・・ゼンゴはトンビの朝食になってしまった。わっはっはっはっは・・・おかしくって一人で笑ってしまった。それを機に納竿とした。
今回の写真 | ||
平瀬 釣り座の左側・・・二人が竿出ししている 低い瀬が有るが、ここから渡礁して、道具 を持ってグルーっと崖下を回って来たのだ 満潮時にはそれぞれ孤立してしまうのだ 満ち込みにはこの間でクロがヒットする | ||
平瀬 私の釣り座, 写真の左側、沖向き かろうじて波をかぶらない | ||
釣り座の右側 | ||
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回収便(栄福丸) | |
モイカ釣りをした鶴見の波止場 夜明けと同時に高校生達がモイカ つり用のゼンゴ釣りを始めた | ||
我輩のヤエン釣法に依る 記録ものです モイカ1.24kg 〆たので身が真っ白になって、 周辺のひだは透明になっていた |
■ なんとも欲張った遊びをして楽しい週末を過ごせた。帰ってから散髪に行ったのだが、途中で眠ってしまった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜by
toyoiso〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜