とき:2月2日、中潮
ところ:鶴見・突端ハナレ・だんご
『リベンジ,叶った』
注)以下はナイショのお話し…ですぞ!
*プロローグ
仕事帰りにまつきに寄ったら、間も無く師匠がやって来た。『これから今井さんと鶴見に行くぞ、行こう!』っと突然ムチャなことを言う。“平日に、突然休めだと!?そんな無茶な”…と言ったものの、潮は良し、船長の言葉では波は収まる、更に当番瀬が空いていたので押さえてもらった。そして、週末は寒波再来で多分無理だろうし…。
一方、仕事は一段落付いたし、過去半年休暇使ってないし、代休も取って無かったし…、条件的に問題はなさそうだ…。そこで決断。早速、ボスに休暇願いを出し、アシスタントに連絡を入れて参加を決定した。
準備
必要な物を買い揃えて、一度帰宅。夕飯を取り、HPに目を通してチョットカキコしてから、出発の準備をして再びまつき釣具に戻った。そこでコマセを作り、鼻かぜ気味の師匠を乗せて出発。
最新の天気予報では大分南部に強風波浪注意報だった。深夜、米水津からトンネルを抜けて鶴見側の道に入った。ウネリは無くヤヤ風を感じる程度だったが・・・。港に着いたら、風がビュービュー吹き出した。今井さんは先に着いて既に仮眠中。我々も準備を済ませてから、しばしの仮眠を取った。
渡礁
4時50分、みや丸が入港。我々3人と別にあと2人だけを乗せ直ぐ河岸払い。船は鶴見崎、突端ハナレへ…。そして接岸したのは、師匠以外は始めての渡礁と成る“A級磯”の『ダンゴ』であった。つながった細長い凸凹の岸礁で、平らな所が殆ど無く、移動するとき注意が必要。結構足が疲れる。ダンゴの左りには斜めの切れ目が有り、沖黒向き右側はその先の沈み瀬との間が広く開き、潮が表から裏の水道へ抜けたり、逆に水道から表へと潮が抜ける。沖側は水深10~15mの棚が有り、15〜20mほど沖の底にハエ根が有る。その向こうがドン深で本流が流れている。従って、沖合いからのウネリに滅法弱い。
渡礁時は干潮時刻、風裏の為、左程風は気にならず気温は4,5度だっただろうか。手袋の先の指がチト冷たかった。天空には千切れ雲の間から星が光り、東の低い空には明けの明星が輝いていた。辺りを観察しながら師匠と梅酒を飲みながら昔話。 師匠が35年程前ここに上がった時デッカーイ“ハリセンボン”を釣ったので、提灯にしようと帰りに持ち帰ったが、剥製にするのに結構金が掛る事が分かり、海に捨てたらH丸の船長が掬い上げた・・・。な〜んて話をしながら夜明けを待った。
実釣/前半・上げ潮
ここは満ち込みのポイントと言われている。夜明けから昼までが満ち込みの潮、朝が勝負の雰囲気だった。
釣り座は、左に今井さん,中央に師匠,右に私で始まった(写真参照)。
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今井さん 左手 |
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師匠 中央 |
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私の釣り座 右手 *満潮時には波をカブリ 避難した |
釣り始めの水温は16.0℃で先週より上昇していた。午前中は左流れ、始めは沖に本流の潮目。手前の払い出しのサラシが沖に引かれて行く。但し、手前の潮は際を右に流れる。私の釣り座の下を右に抜けて行く。だが、表層は裏の水道から流出してくる流で沖に押し出される。始めに正面竿一本で流したら…ガ〜! “ハリセンボン”を釣ってしまった(爆笑)。
釣り座から沖15〜20mに湧水流(ボーズ)が多く見られる様に、底根が荒れている(俗に言うハエ根が点在する)。
正面は潮が大きく流れを変化させたとき、二枚潮になる事がある。ウネリは多少有るが、適当にサラシが伸びて魚の警戒心を解き、活性を高めて居る(海水温が高い事もあいまって)ようだった。
釣り始めから頻繁に竿を曲げていたのは、今井さんだった。今井さんの釣り座は半畳ほど平で、一番足場が良い。左手ワンドからのサラシと割れ目から吐き出される潮がサラシを作り、その先にヒットポイントが集中した。
師匠と私は今井さんとは反対に、足元から瀬際を流し、小振りの尾長から30a程を釣っては放流していたが、其の内少し沖に潮が流れてから左に流れが変り始めた9時頃、40aオーバー交りでキープサイズがヒットする様になった。師匠が先に良型をヒットさせ、タモ入れを頻繁に行なって私を煽る。少し遅れてポイントを掴んだ私にも良型がヒットし始め、新調したタモが活躍した。
右手のサラシから沖に出て、沖から右に流れる潮ではヒットしなかった。従って上げ潮か、左に流れる反転流に部がある。
潮の流れは時々刻々変化を続け、頻繁に仕掛けを換えて釣る状況だったが、大雑把には次ぎの通り。
ヒット棚は2ヒロ〜竿1本(仕掛けが吸い込まれた時に1本半ほど)、使用したハリスは2号、1.75号、1.7号、ハリは5~7号(深棚)、ウキは2B〜5B(風と二枚潮、餌盗り対策)。コマセはオキアミ生2kg、グレスペ1袋、V92袋、グレパワー1袋、パン粉1kg…アミ(ジャンボ)は入れない。コレが半日分である。
午前中の風は、殆ど北から水道を抜けて来ていたので左後方からだったが、時々海面を強く吹き抜ける風が続いていた。
【日中】潮ドマリから下げ潮
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海の様子を 観察する師匠 |
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左手の風景 |
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今回は100%自分でタモ入れとした |
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今井さんの釣果 *昼までに満タン! *彼の釣り座が一番良かった |
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水道の船間 遠景に横島、沖黒 |
後半、下げ潮
さて、お昼にみや丸が見回りに来た。『ここは、下げ潮になると釣れ無くなる。 瀬替わりした方が良いよ』と瀬替わりを促す。さてどうする? “片付けて移動するのはめんどくさいし、下げ潮でも釣れる筈だから”と師匠の提案でここに残留する事にした。本心は、結構釣れたので“どげェでもエエんジャ”であり、“釣れんと言われりゃ、尚更釣って見せチやろう”なのである。
ここは沖の本流に対して、40度ほどの角度をもっている。上げ潮では米水津側のワンドからサズリを抜けナガウドまえを通り、水道へ流れる潮と沖に押し出す流れに分かれて、この突端離れに当たって来る。其の為、反転流と引かれ潮ができる。本流の当たり具合で、ドーっと手前に押し付けて来る当て潮も有り…っと釣師を楽しませてくれる。
潮ドマリ前後、一旦魚影無しから…マルハゲ連発。デカイハコフグも釣れたりして始まった。
間も無く海底が見える程透明度が上がって来た。しかし、コマセを追加して作っていた師匠が、“水があったかいぞ”と言うので、さっそく水温計を出して今井さんの釣り座前を測って見たら…18℃も有った!? 納得行かないので、裏側の瀬際を計って見たら、ナナなんと19.5℃もあった!? 信じ難い状況である。例年なら14‐15℃に低下して、喰い渋ってボーズが当たり前の時期なのに???????・・…・…・!
ヤッパリまつきの山本君が話していた、“水温が高くてブリが釣れて居る”…は事実で有った。帰り道、釣具屋での情報で有るが…その日、米水津ではブリを釣っていたし、地グロの50aオーバーも米水津、鶴見で上がっていた。
さて、下げ潮になって暫くは、正面から風が吹き、その後北風がやや強く吹いた。潮は左流れで突端ハナレの先をかすめて深島方向に流れる本流に引かれて、釣り座前は反転流の左流れが、速くなったり遅く流れたりと風とウネリに影響されて変化しながら流れていた。
其の為、今井さんの釣り座から左前に出来るサラシの先端に当たる潮に乗せると、良型のクチブーがポツリポツリ釣れた。但し、餌盗り達は終始コマセに群がっていた。
仕掛けを少し遠投して左流れに乗せ、コマセと同調させながらサラシの先のポイントに送り込んで行った・・・、ウキがスーっと吸い込まれるように海中に消えて行った。一呼吸置いて大きく合わせをくれた、道糸が張り魚信が竿に伝わって来る。それはグレの引きではない、クー、ククーと言う感じで、寄せてきたら底への突っ込みが途中で消え、浮き始めた。今井さんが白っぽいぞーと言う、間も無く海面に顔を出したのは綺麗なマダイであった。
*この日は、下り中潮の2日目なので、一番潮が安定して上げ、下げ共に流れる。大方の沖磯釣りに良いとされている。
さて、殆どの釣り人が3時の回収便で引き上げて行ってしまった。我々は、夕マズメの下げ潮攻略を楽しみながら5時の回収まで遊びました。
●今回は、仕掛けを何度変えたか? ハリスを何拾メートル使ったか?…そして、何匹放流したのか?
●余談++水道側が気になり、時々仕掛けを作りかえる時や、小休止の時に観察して見た。
□突端西に1人…可也苦戦。鶴見レギュラーサイズを数枚キープしていた様子。下げ潮になってお手上げ状態。
□船間に2人…上げ潮に苦戦。当然だが下げ潮ポイントのつらいところで有る。それなのに、速見の10時見回りで瀬替わりして行ってしまった、大いに疑問で有る?????。 その後、テルの客2人が渡礁。昼から下げ潮になってヒット仕始めた。所が…先端の1人が連続バラシを演じて、見た限りでは逮捕数は僅かであった様だ。潮が早くなった2時過ぎから竿を置き、我々の釣りを見ていた…勿体無い事を。当番瀬で細仕掛けは禁物ですヨ!
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私の釣果 持ち帰り分のみ (マルハゲはお世話になった 方に進呈しました) |
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クロとマダイ (まつき釣具本店にて) どちらも綺麗な 魚体で私を喜ばせてくれた |
一口メモ
鶴見崎-突端のハナレ
釣魚:クロ、マダイ、イサキ、ヤズ、スズキ
概要:最東端に独立瀬として横たわる。潮切れがよく魚影も濃い。フカセのクロ、イサキがよく、水道から流れる上げ潮本流または沖側瀬際を2〜3ヒロでねらう。青物やマダイの一発もあるので、仕掛けは強め(太目)が無難。夏の夜釣りのマダイやイサキ狙いも面白い。当番瀬
アドバイス:ウネリや波に弱いポイント。
●後書:最後まで、長い釣行記をお読み頂き、有り難うございました(-..-)//
釣りは私を、未知の体験ゾーンへ連れて行ってくれます。
30年海釣りをやっていても、今回の様に2月の極寒期に海水温が18℃前後に上昇する現象は、始めての体験であり、大変珍しい事でしょう。
数日前の太平洋高気圧が、太平洋側から暖流を九州沿岸に押し付けて来ていた事によるものでは無いかと、自分なりに推測しております。
今回の様に3人で釣ったら…はじめての磯でも、情報を交換しながら攻める事が出来るので、状況判断が容易でしかも早くできる。コマセも効く…、そして楽しい。
釣果に恵まれたので、気分を良くして,帰りは夕方のラッシュを避け、大分自動車道を飛ばして帰りました。
・・・・・・次回は、どんな釣りに成るのでしょうか?・・・・・とよいそ
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See you next time!