とき:6月3日(木)、大潮
ところ:鶴見・大島・赤岩…
『恐いウネリ…』
突然ボスが釣りに行こうと誘ってくれた(勿論この場合公務に成る)。前日の天気予報は悪く、宮丸に電話して船長と相談したが、相変わらずウネリが大きくて上がれる瀬は限られるし、少ないとの事。最終判断は翌朝の見回り後とした。
ネットで予報と天気図、気圧配置をじっくり見た。梅雨前線に沿って停滞する南の低気圧の渦が気に成るが、取敢えず支度をして就寝(午前1時半)。起床午前5時、5時半に船長に電話を入れた。“昨夜の客と今朝の客を安全な所に渡礁させた所だが、来たらどこか上がれるだろう”と言うので、雨が降らなきゃOKだと9時半便をお願いして行く事にした。
6時半M釣具でエサ、コマセ、氷を買いボスを拾って大分自動車道で津久見へ抜け佐伯、米水津、鶴見、梶寄港到着9時15分。9時半丁度に宮丸で出港。下げ潮が元の間海峡を激流と成って流れる。タチバナに数人居る。我々は港を出て直ぐ前の赤岩に渡礁した。
釣り座の後ろに、作ったばかりと見られるコマセがバッカン半分ほど捨てて有った。多分緊急非難された先人が捨てて行かれたのでしょう。掃除を兼ねてそれを集め、バッカンに入れ、取敢えずW氏(ボス)に使って頂いた。
沖の本流は湾内から沖側にゴンゴン流れている。反転流がウネリのサラシと複雑に変化しながら流れていた。手前は右に流れる。右から風が吹き糸ふけ操作がやり難い状況でスタート。W氏に安全な中央、私は左側に釣り座を取った。
☆タックル:OREGA・TS1.75、リールは初下ろしのTournament ISO MEGADRAY 2500ABS、道糸2.0、ハリス2.0直結、ウキ3B半遊動、段シズ打ち、鈎4号、タナ3ヒロからスタート。
W氏は左のサラシの先からの反転流を攻める。私は、更に沖側の本流への引かれ潮に乗せるように流す。コマセはオキアミ生2角、集魚材2袋+パン粉2kg。コマセを撒き始めてから小1時間経ってヤット始めの1匹をゲット。口太・30センチオーバーなので先ずキープ。手前にスズメダイが沸いていた。潮溜まりを狙ってカワハギ(ハゲ)をゲット。
反転流はウネリと本流の流れ具合によって、手前に押して来たり、中程を右に流れてから灯台方向に出てから本流に流れ込んだり、右手のサラシまで当って行ったりと常に変化する。昼までに30〜40cmの口太を4枚(私が3枚、W氏1枚)キープして昼食休憩を取った。
食後は0号全層や、G2スルスルなどを試して見たが、クロのアタリを捉える事が出来なかった。やがて、2時頃から流れが緩やかになった。
『又してもバラシ』
少し沖へ遠投しながら本流への流れ込みのヨレを狙って見た(ウキ2B、ハリス2.5)。ヨレの手前に仕掛を投入し、遠投して飛ばしたコマセがウキの手前から仕掛けになじんでいった・・・・。間も無くシモリ気味に流れていたウキが一気に海中に走った(間違い無くデカ尾長)瞬間竿に乗せ,リールを速巻きしつつ高い釣り座から右手に移動して、突っ込みを止め様としたが、彼奴はいち早く底根の岩陰へ…。ズリズリ、グイグイとイヤな魚信が伝わって来る、ヤバイと思った途端、、、x x; 瀬ズレでハリスが飛んだ。
仕掛を作り替え、一服しながら全体を見直した。本流の潮が満ち込みに変っている、全体的に穏やかに流れていた。しかし、相変わらず沖からのウネリは大きく小さく岩に砕け、タチバナ、スリオトシにぶち当たった波が高くカベを這い上がりしぶきを上げては砕けて、大きなサラシが払い出していた。
宮丸が見まわりに来て、瀬変りする?と聞いたが、もう少しここでやると断った。
◎サラシの払い出しがウネリの大きさを物語っている。
◎速見丸がタチバナの客を入替えている、思いっきりエンジンをふかして瀬づけしているのが分かる。
◎スリオトシは完全に波に洗われていた。
◎潮が高く成って来ると、釣り座裏側に廻り込んだ波が打ち越して中央から前へ流れ出すようになった。その頃にはシブキをかぶり、バッカンも流されそうになった。膝から下は既にびっしょりだった。釣り座を一段高くした。
4時過ぎ、そんな状況だが、潮の流れは良くなりイサキが釣れる予感。鈎をチヌバリ3号に替えてから遠投し、沖の潮目を狙う。間も無く鮮明なアタリ、竿に乗った感じはグレでは無いが手応え十分。サラシの中から見えたのは狙った良型のイサキで、目測40センチ程。上アゴにしっかり鈎掛りしているのを確認して抜き上げた。続いて同じ潮目を狙うと更にイサキを追加。
その直後、バカ波が釣り座まで掛け上がり、2人共バッカンを流されそうになったので、ここでの釣りを断念して船長に瀬変りを頼んだ。船を待つ間にコマセを作り直しておいた。
◎次ぎに瀬変わりしたのは、小間の北だった。取敢えず道具を高い場所に上げてから釣り座をセットした。
☆W氏はこの直ぐ後、写真を撮った位置まで移動して貰った。
◎左手のマツバエの向いにも2人が瀬変わりをして来た。
『流された〜〜〜!』
コマセを二つに分けて、先ずW氏の釣り座を作って、自分の支度を始めた。海面からは5メートル程の釣り座だった。しかし、暫くするとW氏の釣り座に波しぶきが掛り出したので、W氏を一番高い場所に移動させて釣り座をセットし直した。その時、バカ波がぶち当たって来た…。振り返った我目に映ったのは、白く砕けた波の向こうに流れるクーラーとバッカン、水汲みバケツ〜〜〜〜〜〜。竿は運良く岩の割れ目に挟まって留まっていた。
急いで船長を電話呼んだ。竿を取り、改めてバカ波の恐さを思った。もし、2人並んで始めの釣り座で竿を出していたら、間違い無く我々も海に落ちて居ただろう。それも、尖った岩にぶつかって骨折か、頭を打って失神して海中に没していたかも知れない。改めて、ぞ〜っとした。
・マツバエ向かいの2人も釣りに成らず、回収されていった。
船長がやって来た。流されたクーラーとバッカンは、遥かかなたユーレイの手前を流れていた(この時は満ち潮の筈だったが、水道から沖に流れ、オオバエ方向に下げ潮の潮流が流れていたのだった)。 幸いクーラーのフタはしっかり閉まっていた為、釣った魚、飲み物とパンは無事で有った。
バッカンは外側にかなりの衝撃痕が有り、多数の穴が明いていて、落下した時の衝撃の強さを物語っていた。勿論中のコマセは綺麗に無くなっていたが尻手ロープの付いたコマセヒシャクと共に回収する事に成功した。
小間の北に取って返し、W氏を回収しようとするが、瀬付けが困難な状態で、波を覗いながら何度も挑戦してから、ヤット瀬付けに成功し、無事W氏と残りの道具を回収する事が出来た。
さて、普通の釣り人ならこれで帰る。しかし、船長も釣りバカ2人の事を良く理解している。最後に、湾内の船隠港先に渡礁した。実に穏やかだった。残されたコマセと付け餌を2人で分けて使いながら西日に向かって静かな釣りをした。そこでクロ2枚を追加したが、サバゴの大群が邪魔して釣りに成らなく成ってしまった。ラジオでナイターを聞きながら、沈む夕日を眺めつつ納竿とした。
◎沈み行く夕日、左手に赤鼻が見える。
◎大皿からはみ出した、40センチのイサキ。
マコが腹一杯でパンパン。1晩寝かせてから翌日美味しく頂きました。
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