とき:9月19〜20日
ところ:鶴見・大島‐小島 & 別府国際観光港

第一幕
『クロ不発、お土産OK』

 
7月中旬以来クロ釣をしていない、磯に上がった記憶は遠い…。未だクロ釣りには早いが、ソロソロ磯に立たないと病気に成っちゃう・・・と勝手に理屈を付けて一人で様子を見に天気が回復した19日、鶴見に出掛けてみた。

 台風が去ってどうやら海も落ち付いて来たし、連休だしオマケに日曜日からお天気回復…、様子をうかがうには絶好の条件となった。M釣具の店員Yクンがイサキ釣れてますよとアドバイスをくれたので、チョット工夫してパン粉一表、グレスペ1袋、オキアミ生コマセ1、付け餌1、氷一貫に食料。当然瀬泊で、みや丸に予約を入れた。

 米水津からふれあい幸せトンネルを抜けて海岸沿いに梶寄へ向う、居るはいるは道中波止場、道路沿いのアチラこちらで竿出ししていた。午後一時到着、9割の駐車状況で未だ可也のお客さんが残って居る様子だった。丁度宮丸が大島観光のお客さんを乗せて入港して来た。一時半に回収便を出すからその時に迎えに来ると言って直ぐ帰って行った。

 仕度をして、昼食を済ませた所に宮丸が来た。私の他に来たばかりの釣り客2人連れ一組だった。船長曰く、この二日ほどは2〜3kgのハマチと良型のイサキが高調に釣れているそうである。チョット早いので何処でも良いって訳には行かないが、船長が小島のお客さんが3時上がりだからどうかな?と言うから、潮から考えて下げ潮で遊べるから、久し振りに上がってみようと考えて小島に上がった。

 先客は大分の方(パンチ佐藤を上品にした様な顔立ちの好青年)と長期出張で東京から大分に来て居る友人であった。朝マズメに数枚クロが上がったのだが、間も無くキタマクラなど餌盗りの猛攻に合い、オマケに風の吹かない磯はやたら蒸し暑い岩の上。流石に青年達も戦意喪失状態の様子だった。暫く磯休めをしていたが、納竿前にもう一頑張りと二人並んで釣り座正面を攻めて居た。間も無く、右側に立って居た大分の青年が30a程の尾長グレを1匹タモ入れして獲り込んだ。お見事!日中クロを釣るのはとても難しい状況なのに、良く釣ったと感心した。

 回収時間が近づく、前客は片付けを始めたので、私も仕度をして釣り座を入れ替わった。潮は左から右へゆっくり流れている。始めはパン粉のみで様子を覗って見たが、クロの姿は見えず型の良い?キタマクラが集まって来た(但し、仕掛はパン粉釣法の基本的仕掛にはして居ませんでした)。オマケにパン粉の水分が未だ馴染んでおらず、まともなパン粉釣法にはなっていませんでした(反省)。

 間も無く、宮丸が先客の回収に近づいて来た。荷渡しを手伝っていたらG・謎人の声、アレレ!?何故、如何して?と聞くと、運動会が23日延期になった為急遽、磯剛会の会長様とドク様の3人で前日から来られたとか…手短に挨拶を交わして見送りました。(G・謎人の釣行記も是非ご覧下さい)

 一人に成ってじっくり攻め始める事にした。潮の流れはズーッと右流れ。釣り座前の右手に大きくて細長い沈みがあるが、左手に有るサラシの先端部の先、正面から投入して沈み根(大きな岩)の沖側を流す。勿論魚を掛けてからの獲り込み時のリスクは覚悟の上である。始めは全遊動で0号の浮き、グレ鈎4号を使って探ってみたが、付け餌が取られるが鈎掛りして来ない。次ぎにハリス1.5号、半遊動でG2〜Bの浮き、棚は2ヒロから始めて徐々に深く探って行った・・・が、何処でもエサが盗られ、時々鈎も盗られる。其の内キタマクラ(センプー)が釣れ出した。其処で仕掛を一段上げてハリス2号、浮き2B、鈎6号に変えて見た。今度はデカイキタマクラが釣れた・・・(泣)。グレの気配が無い。
 
 潮が少し斜め沖に流れ始めた。コマセの投入を手前、仕掛を先に投入して投入点では非同調にするが結果は変わらずだった。其の内、ハリスに打ったガンダマを食われてプッツン!こちらもプッツン。今回から撒餌ヒシャクはカップ小を使用して撒餌の量を抑えて居るのだが・・・、それでもコマセを撒き過ぎたのかも知れない。暫し磯休めで一服。

 太陽が大島の向こう側へ沈んで行き、夕マズメの時合いが来た。勿論狙うのは40aオーバーの尾長である。仕掛を更に太く道糸を2号から3号へ、ハリスも3号に上げて、鈎はグレバリ7号で浮きはG2にした。ここで、コマセにグレスペを追加し、オキアミ生(自然解凍)を一掴みづつ混ぜながら真面目に?挑戦した。
 
 しか〜し、暗く成るまで頑張って見たがクロのアタリを捉える事が無かった。(日の入り18:14,下げ止まり17:10)、空には雲が広がり蒸し暑い。

 一休みしてラジオを聞こうとスイッチを入れたが・・・電池切れ、運悪く単三の持ち合わせが無く自然界に取り残されてしまった(チョットオーバーかな?)。

 19:00、晩飯を食べてからイカのエギングを試してみたが、不発…オマケに首藤君から貰ったエギを根掛りさせて回収できず、ロストしてしまった。再度、挑戦してみたがイカのアタリがなく、諦めて一服した。

 次ぎに、電気浮きの3Bをセットして、棚を9メートルと深くセットした。先ほどと同じコマセを使って少し沖目に仕掛を投入。右流れの潮に乗せてどんどん長バエの手前まで流してみた。3流し目、長バエの先に有る沈み瀬の手前で見え隠れに流れて居た浮きが消し込んだ!、大きく竿をあおって前に突き出しながらリールを巻く、愛竿OREGA1.75‐53に手応えが伝わって来る。何だろう・・・?走らない、突っ込まない、叩かない・・・沈み根を交わして足元まで寄って来た、夜目にそいつは白っぽく見えた。大した奴では無い、竿に溜めて6メートルの高さを一気に抜き上げた。其処で始めてライトを照らすと、アララ、マダイだ、天然マダイ。嬉しい、ヤッター、今日始めての釣果。〆てクーラーに収めた。
 
 気を良くして仕掛を振り込む。右手の払い出しが強くなり始め、なじんだ浮きが少し右沖に流れた・・・途端に電気浮きが海中にスーっと沈んでボーとぼやけた、そして更に走った。来たー、竿に乗った。チョット重量感があってクイ、クイと引きが伝わって来る。クロじゃない、どんどこ巻いて浮かせ、こいつもグイーット抜き上げた。イサキだった、可也大きい。その後も釣れ続き、4,5匹釣れては一休み、暫くするとまたポツポツ釣れるパターン。ジャンボを混ぜたらもっと寄せることが出来ただろう。
 
 決して順調に釣れた訳では無かった。潮は時々手前に押して来る、棚を深くして居た為根掛りを2回して、電気ウキを2回流してしまった。最後に一号の電気ウキにして釣る事になった。切れた電気ウキが潮に乗って流れて行く悲しい光景を2回もみる事に成ってしまった。但、それが潮の流れを判断するのに役立った。

 午前零時を回り、フカセでこれだけ釣れれば十分と、ウトウトと仮眠をとる。朝方、3時頃からまた同じ仕掛で釣りを再開した。潮は相変わらず右流れだった。暫く同じ仕掛で正面のサラシの先から仕掛を流して行く、又イサキが食って来たが、少し小振りに成った。ポツリポツリと4匹追加した後、潮が速くなり右沖に走り出したらアタリが無くなった。休憩してから、仕掛のセッティングを尾長狙いにかえた。

 潮ドマリから満ち込みに変る前後、来るなら此れからと気合が入る。しかし、餌盗りのアタリは有るが本命のアタリを捉える事が出来なかった。その内潮ドマリになり、コマセに大きなハゴイタが5匹集まって来た。8時過ぎ、宮丸が見回りに来たので、10時の回収を頼み仕掛を一段落として、最後の挑戦をするが、餌盗りばかり、鈎とハリスを度々替える始末。潮が動きだした時、バシャ・・・バシャ・・・っと大きな波紋を残してハマチが跳ねた。残念ながらメタルジグは持ち合わせて居ない。陽が昇り、蒸し暑い。其処でキッパリ納竿とし、早々に片付けをした。ここは携帯の電波が届かない。パン粉が散らばった釣り座を洗い流しながら宮丸を待つ。幸い9時の回収便が来たので磯に分かれを告げた。

釣り座から左手の、窓方向を望む
今回、ダンバナ方向に流れる潮は一度も
無かったので、左の沈みに立つことは無かった。
右手を望む
長バナの左手に有る沈み瀬の手前
でマダイがヒッとした。

その向こうがダンのビシャゴ
20日朝8時過ぎの釣り座前
釣果:
イサキ16枚、マダイ1枚

第ニ幕
さて、今回はこれで終らなかった・・・・。
『太刀魚釣りに挑戦』
 休日の別大国道、高崎山前、リニューアルオープンした“うみたまご”の前で渋滞が起りのろのろ走行。それでも別府に着いたのが午後1時、もしやと例の観光港を覗いて見たら…ヤッパリ居ましたダゴチンのメイタ釣り。師匠が、太刀魚が釣れ出しているから夕方出てこいと誘ってくれた。一度、自宅へ帰り道具を下ろして洗ったり干したり。風呂に入ってサッパリした。

 夕方5時少し前、太刀魚の仕掛は持たないので、M釣具に寄って仕掛と氷、飲み物を調達して再び観光港へ行った。師匠が場所を確保してくれて居たので並んで釣り座を確保。私の右手には、これ又大先輩のK氏が入った。師匠がエサのキビナゴのパックを買って来てくれていたのだったが。連休は市場が休みの為に魚が少なくて、キビナゴを買うのにスーパーを4軒廻ってヤット見付けた。だから活きが良く無いと言っていた。

 さて、太刀魚が釣れる時合いは、サンフラワーが出港する午後7時頃からだと皆さんが言う。明るい内に仕掛を作っておこうと、師匠に聞きながら仕掛を作って行くが…小物の入ったライフジャケットと小物入れを家において来てしまったので、無い物だらけ・・・。太刀魚専用ケミ、スナップサルカン、シモリ玉…オマケに電気ウキの電気が暗いので、リチュウム電池まで分けてもらう始末・・・トホホホ。

 なんやかんやと仕度をしている内に暗くなり、一斉に仕掛を投入し始めた。6時頃が干潮なので、暫くは潮が流れない。サンフラワーが出港しないとダメらしい。やがて7時、サンフラワーが出港した。スクリューで出来た流れが左流れを作る。間も無く、師匠のウキが入った、慌てるな…アタリが有ってから一服する位で良いのだ・・・私にアドバイスをくれる。ウキが海面に出た、そのままジーっと待つ、再び浮きが沈む・・・師匠はゆっくりフケ糸を取りながら竿先で太刀魚の乗りを確認する、そして竿を大きく煽った、竿先が大きく弧を描き確かな手応えを感じている様子。ゆっくり寄せてくる。手前まで引き寄せ竿に乗せてヨイショっと抜き上げた。70aクラスの綺麗な太刀魚がキラキラ銀色に輝く魚体を踊らせて跳ねる。

 鈎をガッポリ飮み込んでいた。太刀魚の歯はとても危険なので頭を落とすことになった。良い手本を間近で見せてもらったので、この釣方が始めての私には大変参考に成った。今のタチは腹にマコが入っていて、美味しそう。

 暫くして、右手のK氏がヒット。チョット型が良いので、タモで掬って差し上げた。90センチ近い良型だ。その後周りでポツポツ上がるが私にはヒットし無い。見かねて師匠とK氏が棚が違うのでは無いかとアドバイスをしてくれた。確かに、皆さんの二ヒロと私の二ヒロでは40〜50センチの差が出る。其処で、棚を計り直し、矢引き分浅くした。
 
 潮は満ち込みでゆっくり左へ流れていたのが、今度は右にゆっくり流れ始めた。皆さんとオマツリしない様に投入して一度仕掛けを張り、少しフケ糸を出して流して行く。すると、ウキが沖に走った。K氏が“タチが食って走っているぞ”と教えてくれた。急いでフケ糸を取り、竿先で聞いてみるとグイグイと太刀魚の引きを感じたので、ゆっくり竿を立て鈎掛りを確かめてからリールを巻き引き寄せる。ヤや小振りだが一枚ゲット。
アタリが変だったのでなんだか妙な気分だが、兎も角初ヒットだ。“これでボーズがいなくなった”と師匠もK氏も喜んでくれた。

 キビナゴの付け方、仕掛の投げ方、誘い、食わせ、合わせ・・・ナンとか要領が掴めて来た。潮は又左に流れてまともな流れに成って来た。間も無く、アタリが出始めた。皆さんの取り込みを見ている内に私にも来た、今度はまともなアタリだ、ウキが沈んで、上がって、沈んで、上がって又沈んだ・・・竿先に乗せてジワーッと乗せて行く…この時の緊張感が堪らない。掛ったのを確認してゆっくり大きく竿を煽るとグーンと乗って来た。竿を立て太刀魚の泳ぎに合わせて無理せず寄せてくる。師匠の差し出すタモに収まり、2本目をゲット。先程のより大きく、90センチ程の立派な奴だった。その後2本追加してからは潮がたるんでアタリが遠のき、暫く誰も釣れなくなった。11時を廻った所で納竿とした。
腹も減ったし、土産は出来たし。良く遊んだ二日間だった。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜END〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜