【越年釣行】2004
恒例の越年釣行に行って来ました
2003年の大晦日、チョット天気が心配でしたが…10年以上に成る恒例の行事、毎年楽しみにしているのデス。よしんば雨でも強行する積りだった。30日夜7時過ぎに蒲江・元猿、瀬渡しヤマト、山崎船長に電話を入れて再確認。今年も4人で行きますので宜しくお願いしますと頼んでおいた。
大晦日の早朝(デモ無いか)7時過ぎにM釣具に集合、師匠が既に準備完了で私とE氏、I氏が遅れて到着した。最後にオキアミと氷を追加購入してワゴン車2台に大量の荷物を積み込んで出発した。
佐伯で何時ものマルミヤに寄り食料と鍋の材料を買い込んだ。長年か通って顔馴染みのお弁当コーナーでは、出来立てのご飯でオムスビを作ってもらった。11時頃元猿港に到着。
鮮魚輸送トラックが3台、1台は港で活魚を積み込んでいた。船着場で若い船長が船のデッキを洗っていたり、遊漁船の船長が活かしから魚を(殆ど30〜40センチ程度のクロ主体)取り出して〆、持ち帰って行ったり。間も無くして軽トラックで乗り付けた親子(母・息子)がお歳暮の包みを持って挨拶回り…・ここにも大晦日らしい風情を見ながら、買ってきた未だ暖かいオムスビで昼食を済ませた。
着替えてから渡礁の支度、係留して有るヤマトに大量の荷物を手渡しで船に積み込んで一服していると、船長が到着。暫し歓談した。最近の釣況は好調で、鶴見、米水津が満杯の時、三つ子に来て良い釣りをして帰る要領の良い釣り客が増えてきたそうです。イズスミに切り身を入れ、軽く塩を振って炭火焼いて食べたら旨いとか、赤ブダイが又旨いなんぞと言う話し等をしてから河岸払い。
薄雲リ、風は弱く波風もなくベタ凪状態の海を進む。目指すは三つ子の平バエ、港を出て直ぐ左手に点在するクロ釣りのポイントである。
平バエの船着けに向かう、先客が居る時は裏の船着けなのだが、先客は近年正月にお見えに成る神戸から来た船長の親戚のメンバー4人で、船着けを空けて接岸出来る様にしてくれていた(これは大変助かるのだ、裏に着けると大量の荷物を表まで運ぶのが一仕事で大汗をかくのだった)。一年振りの挨拶を交わしてから、我々の荷物を先に荷揚げし、次に神戸組の荷物を船に載せる、両者の共同作業。神戸組はこれから港に戻り、マリンカルチャーセンターに投宿して新年を迎えるのだ。
既にコマセはたっぷり捲き込んであり、ポイントは出来てる筈だから…と船長が挑発する。神戸の客も、先程左のワンドで大きいのが2枚出たと言っていた。
【初日の釣り】
4人、各人の好きな処に場所を決め(テントを張る事を前提に場所を選定)荷物を運び、早速道具を広げて釣りの支度を始めた。
ベタ凪で潮位が低い底潮周り、今日は東の鼻が絶対に良い。師匠は船着けの高い段で釣り始め、私は同じ船着けの下段に釣り座を取り釣り始めた。ヤヤ遅れてI氏が東の鼻へ行った(蒲江に実家の有るI氏は魚を持って里帰りをするので、先ずお土産をしっかり確保してもらおうと一番の釣り座を譲った)。最後にE氏がゆっくりと支度をして右の狭いワンドに入った。小雨がぱらついて来たが邪魔にならない程度だった。
時間は満ち込みの潮が流れている筈だが…潮が抜けないトロンとした流れで、穏やか過ぎる水面は狙い処を絞らせてくれない。
水温は高めで、グレの活性も上がっていると読み、棚は二ヒロから二ヒロ半に設定して比較的軽めの仕掛けで挑んだ。やがて、25〜30aの木端よりヤヤ大き目の口太と尾長グレがポツリポツリと竿を曲げるが、キープサイズが出ない。
其の内、東の鼻で釣って居たI氏が良型グレをタモ入れした。40センチ程の口太ぐれをゲット。その後もI氏は良型を数枚ゲットしていた。3時過ぎには雨は止み、空が明るくなって来た。休憩してテントを設営した。水溜りがあちこちにあったので、タオルで吸い取り、拭き取ってからテントを組立てた。中にエア―ベッドを入れて空気を入れた。今回は、全員同じ一人用テントを新たに購入していた。
20リッターのポリタンクに飲料水を満タンにして行ったので、水の心配は無い。アルポットでお湯を沸かして熱いコーヒーを入れて一服した。
◆キャンプ場の如し・・・
日が短いので、夕マズメの一発を期待して各自熱が入った。仕掛けが素直には流れない。上潮が滑ってコマセと同調し難く且つウキ先行に成り易い流れが多い。E氏は若干視力に難有りで、メガネを掛けろと言っても聞き入れないのだが、海中の様子が読みきれずかなり苦戦を強いられていた。
何とか仕掛けを馴染ませながらコマセを多めに打ち込んでポイントを作る。やがてキープサイズが釣れ出した。30〜40センチの口太でサイズ的には不足だが取敢えず全員適当な釣果で初日、2003年の釣り収めを終了した。皆で釣り座を洗い流し、ゴミを集めて燃やした。
さて、宴会の準備だが、誰かが穴あけバケツと焼き網を二組置いて入ってくれたので、それを使う事にした。オガライトを15a程に割り着火剤を使って燃やし、その上に豆炭をたっぷり乗せて火を起した。
次に、鍋の準備だ。鍋に半分の水をいれ火にかけて沸かす、其処にイリコだしを入れ、白菜1/2をザックリ刻んだもの、長ねぎ、なめこ、エノキダケ、揚げを刻んで入れて一煮焚きし、豚肉を入れてから合せ味噌で味を整え、最後にしょうゆで味にアクセントを付け、うどんダマを5個入れてから更に一煮焚き、最後にキムチを・・・・。
旨いうま〜い! “特製年越しうどん”が出来上がった。この特製鍋が例年の楽しみ。家庭では絶対に作らない、そして二度と同じ味は作れない、特製鍋だ。(尚、鍋は昨年買った物、まな板と包丁は100均で調達)
◆I氏が先ず味見を…
作っている間に師匠は焼酎を…私は清酒を飲みながら料理をし、更に気分を盛り上げた。出来上がったアツアツのうどんを食べながらも釣り談義(多くは師匠の思い出話)に話しが弾み時間は過ぎて行く、いつしか流しっぱなしのラジオからは紅白歌合戦の歌声が聞こえていた。食後にお茶を入れて、暫しの談笑。皆、満腹。
◆余りの美味さに笑顔がこぼれる・・・
空には☆、そして半月が明るく我々を照らしていた。I氏がモイカ釣りをすると言い出した。彼は始めからイカ釣りをする積りで居たらしく、仕掛けをセットして、さっさとエサのキンギョ釣りを始めた。イカ釣りはE氏がお得意、I氏にアドバイスをしていた。やがて、大きな声が上がった、I氏とE氏が興奮していた。聞くと、ひと流し目に直ぐモイカを掛け、瀬際まで寄せて来たのにタモ入れに失敗したとの事だった。その後何度か当りが有ったが、上手く乗らない。
それを見て私も、とエギングで兆戦して見たが…甲イカを一杯釣っただけ、場所を点々と移してエギを変えながらエギングを繰り返したが、残念ながら一杯もモイカを釣る事が出来ず、諦めて寝る事にした。I氏は一人がんばっていた。既に師匠とE氏は高いびき。私も眠くなってきたのでテントに潜り込んだ…が、エアーベットがつぶれていた、何故か原因は解らない、もう一度エア―を入れてから携帯電話のアラームを5時半にセットして寝袋に、zzzzz・・・・。
【二日目の釣り】
明けて、2004年元旦。未だ暗い5時過ぎ、アラームが鳴る前に目覚めた。心配したエア―ベットはエアー漏れせず、熟睡することが出来た。先ず、アルポットに水を入れて火を付け、沸騰したお湯でカップラーメンとホットコーヒーを作り、朝食をとった。他の3人も起き出し、それぞれ朝食を取る。正月とは思えないほど暖かい朝だった。
昨夜、一人モイカ釣りをしていたI氏は700〜800gの食べ頃サイズを3杯追加して釣っていた。真夜中近くに続けて釣れたそうだ。彼はそれを開いて天日に干したのだった。
水平線に雲が広がり、御来光は少し待たなければ成らなかった。初日の出を待つ間に新しいコマセを作り、ハリスを新いものに変えて仕掛けを作り直す。
雲の上から新年の夜明けが顔を覗かせ始めた時、お神酒を海に、磯に捧げ今年の安全と釣果をお祈りしてからお神酒をタックルに掛け、残りを飲み干して初釣りの支度を始めた。私は東の鼻に移り、残る3人は船着けとその右手のワンドに釣り座を構えて釣り始めた。
ハプニング発生!、 少し遠投気味に流していた師匠の仕掛けにかもめが絡まった! 暫し凧上げ状態でヤリトリが続く、私が戻ってカメラを用意した時は既に手繰り寄せて、絡まったウキから下のハリスを外している所だった。
この日のタックルは、OREGA1.75に道糸2.5号、ハリス2号、ハり6号にウキ2B〜G2でギリギリ仕掛けで挑んだ。狙うポイントは本流と左の水道からの潮の合流点とした。釣り座からポイントまでは20〜30メートルに絞られる。
付け餌はオキアミ生のMとSを使い分けして行った。Mサイズは頭とシッポをとって使い、Sサイズシッポのみとってハリに刺す方法とした。
始めは棚3ピロからスタートした。先ず、サンノジと中型グレが釣れ出した。そこで棚を2ヒロに浅くしてポイントの10〜15メートルほど潮上に投入し、コマセをウキの前後に打ち込む。5〜10メートルほど流してから又ウキの前後に追いコマセを打ってアタリを待つ・・・・仕掛けは“くの字”になって流れる。ウキを基点にサシエは斜め沖に引かれて流れて行く(風で上潮が走っている)。コマセを沖側にも打ち込む様にしてサシエとの同調に心掛けた。
暫くは足元の払い出しに乗る様にサラシのところにも多めにこませを打ち込んで、餌盗りを引き付けその先にグレを誘い出すイメージと、仕掛けを流す沖側の潮筋に打ち込んだコマセとが合流するポイントを作って行った。
釣り始めて1時間、朝日が眩しい位置に昇って来た頃、2Bのウキが斜め沖に静かに沈んで行った。フケを取り竿を煽り、しっかり竿に乗せハリ掛りさせながら瀬際に出て、竿を海面まで倒し寄せる(竿を立てると突込みが強くなるが、竿を水平にして引くとグレが横になって寄って来るケースが殆どである)。ドン深の足元に突っ込もうとする奴を竿を沖にあおって交わし、左の張り出し根の下に入ろうとする所を8の字で交わして浮かせ、張り出し根の上のサラシに導いてから一気に抜き上げた。40aオーバーのキープサイズをゲット。直ぐ〆て、血抜きをする。其処でコマセを潮筋に数杯投入しておいてから、ハリを結び直して次を流す…。30a前後の奴は水溜まりに入れておく。そうすると、波をかぶった時適当に逃げて海に帰って行った。
潮止まり迄にキープサイズを続けてゲットして小休止。釣った魚をクーラーが置いて有る場所まで運び、氷水に入れる。暑くて汗をかいたので防寒着を脱ぎ、薄着に着変えた。師匠は既に半袖シャツになっていた。
一服してから師匠を誘い2人で竿出しする事にした。観音周りで同じポイントを攻める。下げ潮に変わって若干ポイントが変わったが、潮が小さいのでポイントは10メートルほどしか移動しない。二人で交互に竿を曲げる。しかし、残念ながらOREGA1.75が絞り込まれるようなデカバンは来なかった。又、釣った魚をクーラーに…既に、氷を割らないと魚が入らない。
師匠を残して釣り座を船着け左のワンドに移動して昼食を取った。(注・徐々に唇にハリ掛りするケースが増えて来た。潮の流れがゆるいので、居食いしている・食い渋り状態が起っているのを確認。サシエを小さくして飲み込ませるようにした。)
◆東の鼻がこんなに干上がって出ている
後半は外道ばかり釣ってしまった。信じられない状況だった。確かに水温は19℃前後まで上がり、潮は長潮で潮位が低く流れが悪い。こんな時は瀬際にグレが居ない。デカイイズスミとバリ(アイゴ)等が浅い棚でもコマセに誘われて食ってくる。早めに納竿して釣り座周りに水を流し掃除をしてから、二日目の夕飯の支度に掛った。
小腹が空いたので、カップラーメンをすすり、ホットコーヒーを飲んで一服していると、師匠も早上がりして来た。師匠は既に二つ目のクーラーに魚を入れていた。
☆左は師匠一人の釣果(撮影の為水と氷を除いて有る)
二晩目の鍋には何を入れようか?残った具材を全部入れようと言う事に成った。ダシの元を残り全部、ハクサイ半分、エノキダケ、長ねぎ、インスタント味噌汁の具数袋分、特用豚肉ワンパック分、それに30aのクロの身を加え、煮立った所に合せ味噌、そして日清ラーメン3袋を入れてグツグツ・・・鍋から溢れんばかり。
先ず、昼抜きで頑張っていたI氏が試食、“旨い,美味い”と立て続けに3杯食べた。ラーメンを3袋追加してから皆で何度もお代わりし。コシの有るちぢれた太麺と具沢山の味噌スープが絶妙のハーモニーで実に美味かった。さっきカップメンを食べたのに、私もお代わりをしてしまった。
鍋を火から下ろした所に、I氏が干しておいたモイカのエンペラーだけをとってアミの上で焼き始めた。こいつが又うまいの何の…大満足の御馳走で有った。
最後に甘酒を温めて飲んだ。懐かしい味がした。勿論、全員満腹! 満足! の晩餐で有った。
I氏&E氏コンビはモイカ釣りを始めた。瀬際でキンギョを釣って泳がせ釣り。流して直ぐ当り。しか〜し、一杯目を掛けた途丹、仕掛けを・・・プッツン、直ぐに仕掛けを変えて再挑戦。しか〜し、マタマタ高切れで仕掛けがサヨナラ・・・。不運連発でやる気消沈、明朝に掛ける事にして就寝zzzzz。
かくして、元旦の釣り&宴会を終了してふんわりベッドで横になった。
【最終日】
明けて正月2日、4時頃少し強い風が吹いて居たが、早朝5時過ぎに起床する頃には止んでいた。テントをたたみ、不要な道具を片付けて朝食&モーニングコーヒーで朝を迎えた。大物は出無かったものの、全員荷は出来たし、潮は若潮だし・・・最終日は気負わず支度を始めた。
I氏&E氏が早速昨日のリベンジとモイカ釣りを船着けで始めた。すると直ぐに700〜800gのモイカ3杯をゲットして、クロ釣りに切り替えた。
私と師匠は、前日と同様東の鼻に釣り座を取り、二人でポイントを探るが・・・潮が抜けないトロンとした、見るからに食いの立た無い潮だった。潮溜まりにかもめが集まる。
今日は下げ潮からだなぁ、と師匠と話しながら潮の流れを捉え様と仕掛けの投入点を変えて探って行った。
7時頃、ヤマトが神戸の4人組を運んで来た。彼等は3日の朝神戸に帰るそうで、今日が最後の釣りだった。
ゆっくり支度をしながら釣り座が空くのを待っていた。
私は、飛ばしウキ+グレウキ(アタリウキ)の仕掛けに変えて小さなアタリを遠くでも取れるようにした。
視認性が上がり、コマセのコントロールも良くなった。間も無くキープサイズを2枚ゲット。一枚だけキープして一枚はリリースした。
(注:今回のキープサイズは全て口太グレだった)
11時、師匠はコマセを撒き終り先に納竿して道具を片付けていた。11時半、私も納竿とした。待っていた神戸の釣人に残ったコマセと付け餌を全部差上げて、下げ潮のポイントと棚、コマセの打ち方の要点をアドバイスして釣り座をお譲りした。嬉しいことに、間も無く良型をヒットさせてヤリトリを始めた。
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☆裏の船着けに荷物を運び、ヤマトを待つ |
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☆昔みたいに、大きいのが出なくなったナー と師匠のボヤキ声が聞こえてきた… |
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☆釣果の一部 |
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☆私の釣果 |
☆帰りに新春初売りセール中のM釣具に寄った。場内放送で“釣りたてのクロが欲しい方が居ましたらレジに申し出て下さい”と呼びかけて頂いたら、早速数人が申し出て来て上の写真に写っているクロの殆どがもらわれていった。
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◎今年も宜しくお願い致します。
☆蒲江・元猿:瀬渡し“ヤマト” 山崎船長
電話:0972-42-1173、 携帯:090-3010-4851
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